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アイネクライネナハトムジークのmaiのレビュー・感想・評価

3.6
なんでしょう…良いドラマなんだけれど、何かが惜しいというか。原作にあった「そことそこ繋がるの?!」という「さすが伊坂幸太郎!」みたいな妙があまり感じられなくて、その分何か小さな世界で起こってるこじんまりとした作品になってしまってました。

キャスト陣はとにかく最高で、演技は言うまでもなく、悪役もいないのでみんなのことが好きになります。特に、10年後の展開での高校生の初々しい感じが好きでした。

原作に忠実なので、原作ファンとしては全く文句はないのですが、原作を読んだ時に感じた面白さがなぜかうすくなってしまってました。面白くないわけじゃないんだけれど、別々の物語だったものが少しずつ繋がっていって、世界が広がっていく感じがなかったように思います。

今泉監督の作品は「愛がなんだ」しか見たことないのですが、人物をリアルに人間味あふれるキャラクターに築き上げるのが上手だなぁと思います。
ただ、今回の作品に関してはキャラクターと温かい雰囲気の演出のみで、ストーリー面に関しての面白さの演出が今ひとつでした。
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