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家へ帰ろうのレクのレビュー・感想・評価

家へ帰ろう(2017年製作の映画)
4.1
死の行進から生き延びた老人がある目的を果たす為にポーランドを目指すロードムービー。

人の心の痛みは他人には理解出来ない。
あくまでも分かった気でいるだけで、その当人にしか分からないことは沢山あるだろう。
それでもその心の痛みに寄り添うことは出来るはず。
主人公のアブラハムが体験したホロコーストの痛ましさや消えない心の傷跡も、出会った人達が少しずつ背を押し優しく包み込んでくれる。

その時代を生きた人が、現代、今を生きるということとはどういう事なのか。
この目的の旅が残された人生と自分自身と向き合うことを見事に描ききっている。
暗く重くなりがちなストーリーも軽快に冗談も挟みつつ、シリアスに締めるとこは締めて綺麗に纏めあげられていると思います。
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