にまみれも

家へ帰ろうのにまみれものレビュー・感想・評価

家へ帰ろう(2017年製作の映画)
3.9
最初は「なんて偏屈な爺さんなんだろう」と思ってたのに、過去の経緯を理解すると、「そのような感情になるのも止む無し」と分かってくる。

そう理解すると、時々蘇る彼自身の過去の映像や話がとても辛い。
それでもドイツの土地を歩く事を受け入れた事。
その先、そしてラストに救いを感じる。

ラストの「家へ帰ろう」の70年分のセリフの重さが、よく伝わってくる。


彼の喧嘩別れした娘とのシーンは、「ひょっとして、リアルリア王の展開?」と思ったら、全然違ったのが笑えた。
他にもホテルの女主人とのやりとりに、飛行機の青年のやりとり。
うまくホッとするシーンも絡めてくるので、全体的に重くなりすぎないのがいい。
そして、最初の「ツーレス??」の謎も最後に明かされる。
看護師に「足のリハビリは大変よ」と聞かされた時、ホッとした顔!
今まで娘たちに「諦めなさい」と言われてたけど、本人には「家族を奪われただけでなく、脚まで!これ以上、自分から大切な存在を奪わないでくれ」という気持ちだったんだろうなぁ。