Itotty

博士と狂人のItottyのレビュー・感想・評価

博士と狂人(2018年製作の映画)
3.8
その言葉がいつどこで生まれ、どのように変化し、今に至るのか。
常に人間と共にあるからこそ、言葉もまた生きている。
そんな言葉に向き合い辞書を作った人達の苦労に思いを馳せました。

私もごく僅かなものではありましたが、大学院で昔の文献を読み研究した経験があります。
だからこそ、彼らの万分の一くらいだとしても、研究における過酷さや膨大な相手と戦う無力感がわかる気がします。
改めて、過去の偉人達に敬意を表したい思いです。
メルギブソンは、そんな人達の葛藤をすごく伝えてくれました。


もう一つのメインのテーマは、友情と赦し。
残念ながらこちらにはあまり感動はしませんでした。
ただ、やっぱり同じ苦労を分かち合った同志同胞への思いというのは、その苦難が大きい分だけ、強くなるのだと改めて感じました。
これは何でもそうかもしれませんが、人生の中で本気になった何かで時間を共有した仲間友人家族ほど大切なものはないのかもしれません。
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