博士と狂人の作品情報・感想・評価

上映館(13館)

「博士と狂人」に投稿された感想・評価

Mikasso

Mikassoの感想・評価

3.6
言葉は生き物。

数ヶ月前、映画館に貼ってあったポスターを見て絶対見ようと思っていました。

メルギブソンとショーンペンの演技は流石でとても良かったんですがそれぞれを助けてくれるマーシーとフレデリックが好きです。
部下を死から救ったショーンペン演じるウィリアムをいつも見守っているMr.マーシー。
後半、院長へのあの態度は痺れます。

メルギブソン演じるジェームズを信じ、助けてくれるカラっとした雰囲気のオシャレなフレデリック。
家のシーンでのガウン?とかチャーチルに会いに行った時のシャツに合わせてるスカーフ?みたいなのがめちゃめちゃオシャレ。

重厚な中身ですがマーサーの誠実さや実直さ、フレデリックの明るさに救われました。

演出が時々ダサかったかな。
ジェームズが「神よ、ご加護を!」と言った瞬間に部下が「救世主が現れました!」ヤターな展開とか。
院長のウィリアムを実験台としてしか見てないところやジェームズを追い出そうとするジェリーの小悪党感もまあ映画的です。

イライザを演じたナタリードーマーもどんどん変わっていく様子は見入ります。
「私が許してるのに!」と憤るシーン好きでした。
愛の次は…

良妻賢母なエイダが夫のために理事会へ行き、常識から外れた人を受け入れる大切さを説くシーンも素敵でした。

途中ちょいちょい血の気が引きましたがとても良い映画でした。
それにしても上映館少ない。
okimee

okimeeの感想・評価

4.0
おお!舟を編むで学んだ 用例採集!!
基礎の基礎なんだな。。

メル・ギブソンもショーン・ペンも、今までこんな役やってましたでしょうか?
(私が知らないだけですか。そうですか。

怪演。。
chi

chiの感想・評価

-
まだ史実調べてないからあれなんだけど持ってたイギリス映画のイメージらしからぬドラマチックな脚色は意外で役者的にももっと渋さ極めてるのかと思ってたら万人が楽しめる系だった!実際めっちゃおもしろい、、、。
ショーンペンが段々ピーキーブラインダーズのアーサーに見えてきたのはわたしだけ?
メルギブソンのスコティッシュ訛りすご。
電子一択だったけど紙辞書ほしくなった。
桜もち

桜もちの感想・評価

3.9

このレビューはネタバレを含みます

博士と殺人犯による辞書作り&友情。
…なんて簡単なものではなかった

詳しくいえば
貧しい家に生まれ学士号を持たない学者マレー博士をメルギブソンが演じ、
エリートながら精神を病んだアメリカ人の元軍医である殺人犯マイナーを
ショーン・ペンが演じる

もうこれだけで見てみたいと思いませぬか??
ということで足を運びました。

物語は二人の時間が交互に進み、
全然違う人生を生きてる二人が知り合っていくあたりはグイグイ引き込まれました。
自分を必要としてくれるものがあるならば、、というマイナーのわずかな光を見つけていく感じ。
その辺ずっと泣いてました

しかし重い。
マイナーの抱えてるものが大きすぎて。
もともととても賢い人なので
未亡人のやり取りといい全部自分でいちいち理解できてしまってる。
だから苦しむ、幻想も見る。責めてしまう。
もっと鈍感で単純だったら狂わなかったのかもしれない。
このへんは考えさせられた。
マレー博士との間に絆があったことに救われた。
ショーン・ペンはあんな役ですらカッコいいと思ってしまいました。
Qvoymi

Qvoymiの感想・評価

4.0
博士と狂人っで言うけど
狂人も元は優秀な医者で
軍医としてのトラウマから狂ってしまった
だけで頭は物凄く良いもんだから
なんなら博士より頭良いのではないか?

この二人の出会いと友情が
とても心を打つ

そしてショーン・ペンの演技よ…
本当に凄い

ケンブリッジ大学側の嫌がらせや
善意や人間像や思惑やいろいろ…
本が作り上げられて行く過程やら
観ていて
あぁこれが映画だな…
こういうのを映画として観たいんだよ〜!
と強く思えた作品です

一見の価値あり
ナタリー・ダーマーがこんなに演技派
だったなんて!とも思いました
もむ

もむの感想・評価

4.3
ショーンペンさん大好きなので。間違いなく面白い映画です。
英国のアカデミーの学者達。権威を重んじる人々では有るが 歴史的に正しく結果を残すことを重要視する人々もいる。

辞書を編む物語では有るが、実在する人物の実話である。
細かいことはわかりづらいが、権威と愛情がおり混ざっていく。
精神異常の中で男性を殺してしまう。病院隔離となるが、敬意を持つ人々に守られる。被害者の妻が面会に来る。
何度も来るうちに赦しまたその先へと。
この事で、彼女の心で、彼をまた、2度目の殺人だと苦しむ。
愛があれば  その先には  愛が集まる…

メルギブソン演じる博士はスコットランド人として厳しい状況に晒される。

19世紀の重厚な映画だった!
おちゃ

おちゃの感想・評価

4.8
よかった、とてもよかった。
英語に対してこだわりがないというか、私は英語が苦手なのにそう思ったから英語に対してとてもこだわりのある人からしたらもっとなんだと思う。
言葉というものに依存して、それを頼りに生きているので、こういう人たちが過去に居て、その信念を曲げずに勤勉に。実直にやってきた結果ああいうものが生まれたのだということにとても救われた気持ちになった。

出てくる人たちの、それぞれの大切にしているものや苦悩や、壁がわかりやすいし、進んでいく過程がとてもシンプルで、見ていてすごく、とてもよかった。やりとりがウィットにとんでいるみたいなことではないんだけど、自分が大切にしているものを大切にしている、仲間(救世主)を手に入れたときには、ほんとにえも言われぬ気持ちになるんだろうなと思う。

とても響いてしまったのであんまりうまく言葉にできないなぁ。

言葉というものは、知識層だけでなく大衆からも発生してくるものであり生きているものであるけれども、ただその言葉や文字を"学ぶ"ということ、体系立てることは必要なことだということが、説明ではなくて目の前に繰り広げられるのでとても好きだった。
言葉や文字を持つことは生きる上で武器を持つことなんだよなぁ。

良いものに出会ったなと思う。

このレビューはネタバレを含みます

19世紀後半、イギリス帝国絶頂期。
対外的にも植民地経営にも言語の一本化と定義が必要である為の、その核となる大辞典編纂にまつわる話。
当時の西欧の世情を思い浮かべると薄暗い気持ちになるが、それはそれとして自分の感情や倫理に誠実なキャラクター達に泣かされた。

マイナーが自分たちを指した「賢人と狂人」という台詞に「どっちがどっち」と問うマレー。
業を背負った人間にはどっちでも一緒なんだろうな。

最後に内務大臣として若いチャーチルが登場したとこで、あ、この映画の中ではめちゃめちゃ時間が経ってるんだとようやく気付く。40年くらい。
そういえばマイナーの髪も髭も真っ白になって、つるりと無毛になってまたフサフサになってました。
それでも言語の長い長い旅に比べたら。


相変わらずショーン・ペン凄かった。
すんごい地味なとこにヨアン・グリフィズ。今回は誠実な役でにっこり。
良い題名です。
観る前から狂人役はメル・ギブソンだと勝手に決め付けていました。

ただ語句の意味を載せるだけでなく意味や使われ方の歴史的な変遷を引用文を探し出して全て掲載すると言う考えただけでも狂いそうな事業を成し遂げた2人の男の物語です。

14までしか学校に通わず独学で天才的な言語能力を身につけた学位を持たないマレーと精神病で殺人犯、精神病院からボランティアとして膨大な語句の初出引用文をマレーに送り続けるマイナーというあまりに独特な経歴のキャラクターに引きつけられました。

前半は辞書編纂の物語を、後半は殺人を犯したマイナーの非人道的な精神病の治療からの救出と許し、二人の友情をメインで描きます。

辞書の編纂には国家や大学の威信がかけられており、大英帝国の辞書に学位を持たないスコットランド人と犯罪者のアメリカ人が関わっていたという歴史的事実が面白かったです。

ショッキングな出来事が起こるわりには淡々と進む印象があります。

しかしショーン・ペンとメル・ギブソンの二人の役者力でぐいぐい引きつけられました。

あの治療法なんやねん……

辞書を作成するなんて並外れた知識と偏執狂的なこだわりが必要だと思いますし素直に頭が下がる思いです。

中学生の頃に出たばかりの大辞林を父親にプレゼントされていまだに使っていますが「性交」の項目にラインを引いた跡があるのが僕の一生消えない傷跡です。
のこ

のこの感想・評価

4.4
世界最大の英語辞典「オックスフォード英語辞典」OED誕生に隠された真実の物語を描く✨

博士と狂人と~二人はどう結びついて行くのか~
観る前から興味津々でしたが内容は難しくw
正直重たかったです~^^
人間味溢れる努力のマレー博士(メル・ギブソン)と
外科医で精神に異常きたしているマイナー(ショーン・ペン)との言葉への熱い情熱の絆 
二人の尊敬し合う心~
神が二人を引き合わせたような気がしました😊

マレー博士を労わり支える妻の愛、子供たちものびのびと愛ある家庭で!
一方マイナーに人違いで夫を殺された6人の子供を持つ未亡人にマイナーは葛藤しながらも彼女に心ときめいて~
彼女も被害者なのにだんだん彼に惹かれて行くシーンは
心温まって癒されて~
特に読み書きできなかった彼女がマイナーから教わって
彼女が書いた手紙が心に響き💘
マレー博士の仕事の大変さやマイナーの精神錯乱状態
残虐シーンも緩和してくれて^^ 
何とか最後まで楽しめました😊
あと成功するとそれに嫉妬する人もいて~
政治絡みの後半には少し引いてしまいましたが~
マレー博士が何としてもマイナーを助けようとする深い友情と二人の女性の愛の深さに救われました!!

OEDの編纂方針は用例を徹底的に集め英語のあらゆる語彙の意味がどのように使用されているかを示すというもの
今の時代ではインターネットで一度に数百万件の用例が検索できるそうですが~
この時代そんな便利なものはないので 
人手でいちいち原典にあたって例文を手書きで書き留めるという気の遠くなるような作業。
この壮大な編纂事業の中心にいたのは貧困の中、独学で言語学界の第一人者となったマレー博士!
1879年にOED編纂主幹に就任すると英語圏の読書人にヘルプを依頼。
最も多い用例を提供したのが、殺人罪を犯してイギリスの精神異常者収容所に収容されていたアメリカ人元軍医・ウィリアム(ビル)・マイナー。
ここでマレーとマイナーは繋がって行きます。
(どうして殺人罪を犯して狂人になったかは丁寧に描かれてますので
映画をご覧になって確認してください)

マレーはOED完成を見ることなく1915年に”T”のところでなくなったそうで~
大変な作業でお堅い作品ですが、ご興味ある方は
この機会にご覧ください。

★初版発行まで70年以上の歳月を要したという辞典の編さんに奔走した二人の天才をメル・ギブソンと、2度のオスカーに輝くショーン・ペンが熱演 
そして『おみおくりの作法』などのエディ・マーサンがいい味出してます😊
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