KeiRalph

ライトハウスのKeiRalphのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
4.2
これはいい!私好み!6:4の画面対比やモノクロ表現のアナログ実感もいい!
そして何より、孤島の灯台守として期間限定で働く二人のおっさんの、辛抱のタガが外れてからの欲望と狂気が極限まで高まっていく過程が、とても丁寧に描かれていて最高!

島に着くなり、冒頭から灯台守のパイセン、ウィレム・デフォーのところ構わず自然に漏れる屁の音から期待が高まる。明らかに伏線の屁であり、始まりのラッパのようでもある。

そして、パイセンの指示に対し高評価で報酬を得たいロバート・パティンソン(TENETのニールの人だったとは全く気づかず)の従順すぎる前半の働きぷり、これまた後々に訪れるであろう不協和音に向けてのお膳立ては完璧すぎる。

中盤以降は期待通りの展開。やはりおっさん2人が永らく同じ場所にいてもろくなことにはならず、食欲と性欲の衝動が直接的だったり、幻覚だったりで襲いかかる。とはいえ、お互い不信感を持ちながらも酔っ払ったら意気投合して歌ったり踊ったりするのが、トムとジェリーのようでもあります。

あと、カモメの演技力半端なかった!仕込みなんでしょうか…

お互い壊れてからはまさに地獄絵図の連続ですが、その分灯台のてっぺんの神々しさが引き立ちます。そりゃ、独占したくなるのもわかる…
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