丸福

ライトハウスの丸福のレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
3.2
考察されたがっている。

灯台守という特殊な環境下、日常との隔離、上司からの精神的圧力、過去の過ち、アルコール。
それらが重なり、徐々に精神の均衡が保てず狂いだしていく主人公。
いや、既に狂いだして居たのかもしれない。

崩壊する日常。
何が現実なのか。
これは夢なのか。

だから………何?
だから何を伝えたい訳?

象徴的にカットインされる灯台、意味ありげな人魚。
その如何にも考察してくれといわんばかりの撮り方。

考察される映画で思い浮かぶ例えばデビット・リンチ作品。
その先にきっちりとした核があるからこそ、多角的な視点の考察が活きるわけで、この映画にはそれが感じられない。

現代なのに敢えて白黒撮りなのも懐疑的になる。
そこにあの画角。
見場ばかり気にして中身のない、要は薄い作品。
考察されるためにわざわざ難解にしてんのか?と思わざるを得ない。

勿論、考察も色々読んだが、やっぱり感想は、
……だから何。

主演二人の評価もありこの点数にしたが、本当はもっと低くても良い。
丸福

丸福