安全な獏

教誨師の安全な獏のネタバレレビュー・内容・結末

教誨師(2018年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

好きだけどテーマ重め。
罪と向き合いながら死に向かっていくという意味で死刑囚の存在は特殊。罪によってただ死にのみ向かっている人間に信仰を説くことは、合理的か否かで言えば非合理的なんだろうけど、そこに人間の複雑さというか、そういうものがある。とても厳粛で、ものすごく深淵なテーマ。

玉置玲央の演技が本当に……胸に迫るものがあった。観てからかなり時間が経ってるけど未だにはっきり覚えてる。直前に突然やってくる「死にたくない」が全身から……役者ってすごいな。

映画の最後、進藤が書き記していた「あなたたちのうち、いったいだれが、わたしに罪があると責めることができるのか」(ヨハネ8:46)という言葉、観終わった後にとても考えさせられる。私ははっきりとした意味を見出せなかったけど、大学の先生は、誰でも罪を犯しうるし、あなたが自分になることだってあるのだ、って解釈してた。
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