レーズンバターサンド

教誨師のレーズンバターサンドのレビュー・感想・評価

教誨師(2018年製作の映画)
5.0
これが、最後の主演作品になるのか…と思うとなんとも感慨深い。大杉漣らしいというか、配役がハマりすぎててなんとも。
後悔のない作品。

人の生死に正解は無く、ただそこに在り、罪という闇を見つめる。

囚人6人ともそれぞれの物語はそれぞれに面白かったが、特に心に残ったのは、古舘寛治の演じた「鈴木」
犯した罪と向き合えず、ねじ曲がった解釈と心持ちによって徐々に壊れていく様がリアルだった。
「受刑者の心の救済に務める」という点では、教誨師としての務めは果たしている、にもかかわらず、佐伯は教誨師としてなんともやり切れない表情で鈴木を見つめる。その時の絶望感。大杉漣の表情が、素晴らしい。俳優として活躍する姿を、もっともっと見たかった。

面白かった。