TaiRa

ホワイト・ボイスのTaiRaのレビュー・感想・評価

ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)
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不思議系オフビート風刺コメディかと思ったらシンプルにどうかしてる映画だった。

『ゲット・アウト』とか『アトランタ』とかアフロ・アメリカンの不思議なコメディセンスって全盛期の松本人志っぽさあるよな。今作もちょっとそういうとこある。急にぶっ飛んだキモい設定入って来たり。監督はラッパーなんだけど、そっちはそっちでまた色々あるからな。ミュージシャン監督の不思議映画。レイキース・スタンフィールドは上記3本全部出てるんだよな。白人声を駆使してテレマーケティングで出世する主人公と組合を作って会社と戦う同僚、大企業への反対運動に傾倒する恋人など、登場人物たちがそれぞれ象徴的な立場に置かれてる話。大企業の経営者がアーミー・ハマーで完全に頭がおかしいんだけど、その描写が爆笑。この企業が裏でやってる衝撃の事実を知ってしまった主人公に「誤解だよ、説明すれば分かる」って1から説明するんだけど、ただヤバい事実を伝えるだけで全く理解出来ないの。『アイズ ワイド シャット』っぽさあるなと思ったらちゃんとパロディもやってた。経営者の開く金持ちパーティーで「黒人ならラップやれよ!ラップ!ラップ!」ってコールされるの地獄だし、全然ラップ出来ない主人公が苦し紛れ(というかヤケクソ)に披露する“ラップ”とその反応がかなり際どいギャグで凄かった。声だけの出演とか含めると結構豪華キャスト。ウマは何なんだろ…。
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