等身大の女子高生達を
中心に描いたヒューマンストーリー。
派手な演出は使わず、
セリフと背景、役者達の表情だけで
表現されているところが見どころ。
ブレイク候補と言われるバンドの
ボーカルのマホは取材で母校に帰る。
そこで思い出されるのが、
親友の茜だった。
舞台は遡り、高校生時代。
親友で同じく音楽をしていた茜、
演劇部のなつみ、モデルを目指す詩織と
彼女らの日常が描かれる。
しかし彼女らはただ笑って呑気に
学園生活を過ごしているのではなく、
数々の葛藤に悩まされていた…
短い作品だが、
とても濃厚で最初から最後まで
目が話せない展開が続く。
監督の言う通り、
決して青春映画ではないところが
絶妙とも言える。
芝居初挑戦の小倉青の最後の顔や、
里内伽奈の終始自然で、
本当に近くにいそうな雰囲気が良い。
そして、「血まみれスケバン
チェーンソー」シリーズや、
「咲-saki-」で個性的な役を
演じていた日高七海が良かった。
個性的でない芝居でも、
こんなに魅せてくれる
女優だと思わなかった。
眉毛の動きひとつで
感情の違いを表現したり、
喋り方や動き等工夫している様子が
見受けられて、次回作が気になる女優。
個人的にはマホから始まる回想なのに、
マホ本人がほとんど出ない構成が好き。