夢里村

21世紀の女の子の夢里村のレビュー・感想・評価

21世紀の女の子(2018年製作の映画)
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見てよかった。まず、山戸結希がほんとにすごい、全力疾走の覚悟を感じる。画面がめちゃめちゃ暗くなる。あの言葉の重ねに動的な身体を絡ませてすげー演劇的じゃん、でもじっくり見せずに高速カット割りで無理やり映画にしようとしてない? と一瞬思ったけどぼくがバカでした。ほんとにかっこいいスクリーンの現出が映画でしかなかった。あの「暗いようす」をぼくの知ってる言葉で表現できなくて最悪。

山中瑶子『回転てん子とどりーむ母ちゃん』良かった。力技すぎないかという印象だったけど、クソ落ち着いた美しいショットの緩急でそんなことないってわかった。撮影は首藤凜『I wanna be your cat』と同じ渡邊雅紀。
『I wanna be your cat』もおもしろい。ほんとに人間かと疑いたくなるくらい感情やセリフが跳ね回る役者にぶつかっていく、変わりまくるカメラ位置。180度の切り返しでも同じ画角が一個もない執念。ぐっちゃぐちゃです。

他のは響かなかった。橋本愛のモノローグとリアクションが素晴らしいことくらい。セリフがへんでダサいのが多い、ポエミーだというのとは別で。発話されてて気持ち良くないものばっか。あと写真を撮るとか写真を挿入するやつ多かったけど、それがどういうことなのかきちんと狙ってるのはほぼないんじゃないかと思った。
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