マルカマーク

21世紀の女の子のマルカマークのレビュー・感想・評価

21世紀の女の子(2018年製作の映画)
3.0
エンドロールで流れていた“ローハッピーエンドロール〜、少女のまーまでー死ぬ〜”ってフレーズが耳に残っている。

多分、今の自分が見ても好きになれない映画だろうと思った。
結局好きにも嫌いにもなれず観た後モヤモヤした。
過去の少女だった自分のために観た。これははっきりと言える。
わたしもかつては21世紀の女の子だった。
でも、今は変わってしまった。
わたしの少女は少女のまま死んだ。
もう、「女の子」に違和感が出てきていることが、この映画を観たことによってより明確になってしまった。

現役の女の子、芸術的な何かを目指している子ならまず気に入る映画だ。
15作の短編集で、1つの短編は8分以内。
特に印象に残っているのは、東佳苗監督の「out of fashion」。モトーラ世里奈ちゃんの存在だけで成り立っていた作品。この中で出てきた王子って呼ばれてた先輩みたく、わたしもつまらない大人になったのだろうか。
山中瑶子監督の作品は、全作品の中で一番パンクを感じた。
この監督は、反骨精神から色々生み出しているんだろうな。ご本人は大人しそうな話し方だったけれど、内に何を秘めてるかわからん少し怖い。
「恋愛乾燥剤」の山田杏奈、「muse」の石橋静河、「粘膜」の日南響子も目力やオーラが匂い立っていて惹きつけられた。

自分の中の少女は死んでしまった。
自分で殺したのかも。
確実に21世紀に女の子だった。
もちろん寂しいって気持ちはある。
この気持ちを知らないまま大人になった人間とは分かり合えない気がする。