ある若者グループのマスコット的存在で「チワワ」と呼ばれていた女性が、バラバラ遺体となって東京湾で発見される。
チワワの元彼や親友など残された仲間たちはそれぞれがチワワとの思い出を語り出すが…
『ヘルタースケルター』『リバースエッジ』の
!!岡崎京子原作!!
の原題の若者を描いた青春(?)サスペンス映画
門脇麦・成田凌・玉城ティナ・村上虹郎と若手キャストが豪華だったため鑑賞。
「お前だけ”何か”違う」
一度でもパリピ経験のある若者なら刺さりまくる作品なんじゃないだろうか。
現実を忘れるくらいに騒ぎ倒す倒錯感、夜が明けたあとのあの虚無感、
終わった後に何も生み出さない非生産的な集いなのにまたそれを求めて向かってしまう。
この映画自体はそんなパリピ文化を象徴するようだった。
マスコット的キャラ”チワワ”ちゃんの死をきっかけに明らかになる仲間たちの人間関係。
今の友達ってたしかに必要以上に自分のことを話さないし、ネットでの方が正直だったりするよなぁ~
パーティ、セックス、裏切り、セックス、友情、セックス、の繰り返しでめまいがしそうだった。
途中のパーティシーンや性交シーンは『渇き』の中島監督や『トレインスポッティング』のダニーボイルへのリスペクトというかちょっと丸パクリ感もあってほほえましかった。
とにかく若者キャストがキラキラしてる!
主演は演技派の門脇麦!
性格悪い”中の下”くらいの女の子がぴったりだ!(誉め言葉)
でもそれを食う勢いだったのはやはりチワワ役の吉田志織様!
顔とスタイルが抜群だけど頭はちょっとオばかな魔性の女を見事に熱演!
たまに見せる切ない表情や後半の憔悴した感じが溜まらないぜ!
「女の子は気を使う、男の子は気を使わないけど消耗する」
のセリフが何故か刺さりまくりました!!!
あとは個人的にクズっぷりが最高だった成田くん、佐藤浩市の息子寛一郎はいいやつ、村上虹郎君はめっちゃ童貞、玉城ティナちゃんは人形のようで最高でした。
あ、浅野忠信の使い方が良いです。
2010年代の若者の輝きと闇を切り取った今作。
20~30年後の未来の若者が見たら価値観の違いに驚くかもしれないなぁ。
なんてエモイ気持ちにもなれる良作でした。
パーティ・青春・若者映画が好きな方、新人女優の発掘をしたいおじさん仲間の皆様、そしてクラブでオールした後の虚無感を思い出したい元パリピな皆さんにはオススメの作品。