リバースエッジとチワワちゃん。
岡崎京子原作の映画 やっぱりすきだ
少し前に観たものだからはっきりと覚えてはいないものの、
思い出の奥底にぐちゃぐちゃにしまってある観たくない記憶を、無理やり引っ張り出して物語と照らし合わせたことで、胸の奥が寂しさと切なさでうずく感じ。
というのがこの映画の感想。
彼らの青春は
確かにセックスと、お酒と、ドラッグ。
快楽にまみれた空虚なものなのかもしれないけれど、
自分たちの若さや美しさをまるで空気のような当たり前の存在として享受し謳歌しつくしている様はとても眩しい。
貪り尽くそうとするのに空虚感を感じている登場人物たちの気持ちが苦しいし、一方でこのラウンドにも立てない陰気な自分の過去と照らし合わせてそれも苦しくなる。
誰かに触れて傷ついたとしても、何も触らずに何も感じないまま終わるよりチワワちゃんの過ごしたそれは、ずっと濃密な時間じゃないかと思う