藤純子主演の女渡世人シリーズ第2作目
女渡世人藤純子は大阪の遠藤辰雄親分の客人、ある日の賭場で借金をした若者が開き直り刃物を振り回したのだが、もう一人の客人待田京介によって殺される
そのことに責任を感じた藤純子は、若者の実家へ借金のキリトリ役を志願し、一人四国へと向かう、、、
作品紹介には「藤純子の最高峰といっても過言ではない傑作」とまで謳われる作品
実際その通りに素晴らしい出来だった!今まで見てきた藤純子の出演作の中でもベスト認定
これ書いてる人の眼力もナカナカ凄いですね、ここまでハードル上げといてその通りに面白い、誇大文句じゃないのが凄い
ストーリーの良さ、数々の名セリフ、そして藤純子と菅原文太の素晴らしさ!
最後の最後、ラストシーンまで余韻が凄かった
三益愛子と藤純子のやりとり、「おっかさん!!」ってやばすぎでしょー
そしてそれを白眼視する周りの人々とのギャップ
義理と人情、渡世の掟、自らの正義感、この辺のジレンマも良し!
結局はやくざはやくざ、日陰の身の悲しさをこれでもかと思い知らされるやりきれなさ
この作品の藤純子の美しさについても最高峰、旅先なのに数々のカラフルな着物にチェンジするのはご愛嬌
そして驚いたのがあの藤純子に指詰めのシーンがある!!このシーンはショックだった
終盤の殴り込みにしても髪を振り乱し、自らも血ミドロになりながらも仇を討ち果たす熱演
その藤純子をさらに盛り上げるのが菅原文太、死ぬ間際あんただけは日向に咲いてほしかった、、、とか泣かせてくる
この菅原文太もベスト級に好き!寡黙で普段は礼儀正しく、あの猫背に縮こまって謙遜してる姿が堪らない
悪役金子信雄、遠藤辰雄、待田京介あたりも流石にうまいですねー
特に待田京介のクズっぷり、その本性、裏切りっぷりが素晴らしい
あまり満点って付けないんだけど、この作品は満足度から言ってそれに値するかなと思う