くにえ

氷上の王、ジョン・カリーのくにえのレビュー・感想・評価

氷上の王、ジョン・カリー(2018年製作の映画)
4.2
「男は氷上で男らしくあれ、優雅に踊るなど許さない」という偏見と闘い「芸術としてのフィギュアスケート」を追求し続けた表現者として、さらに自身が同性愛者としてカリーがどんな時代を生きたかも、当時の映像をふんだんに盛り込んで描きだされている。今なら考えられないような人権無視も甚だしい教育、政治家の発言、バッシングの数々、当時のゲイ文化も生き生きと伝えているが、それらを超越するカリーの身体表現の美しさは圧巻。この映画に字幕監修・学術協力で参加した町田樹氏が言う「フィギュアスケーターとバレエダンサーというデュアルキャリアを歩んだ者にしか体現できない『美』」は必見。
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