デカモタロー

ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間のデカモタローのレビュー・感想・評価

3.5
ティーチイン舞台挨拶の回を鑑賞。監督に演出の意図を教えられて、解釈が矯正されていくのも悲しいところがあった。木村カエラの歌は好き。幕間のアニメーションはしょうもない。無くて良かった気もする。
蟹のせいで全体的な評価を下げざるを得ないのは虚しい。

カニーニとカニーノ
川を流れる水が綺麗。魚が綺麗。絵的に挑戦している部分。
カニーニとカニーノの手足が細くて気持ち悪い。人型じゃないカニは何だ?物語がすげぇつまらない。何も残らない。
米林曰く、メアリから一年で作りました。言い訳か。映像技術にしか興味ないのかなと思える。
子供にはウケていたようなので、もう言うことは無い。

サムライエッグ
絵も話も好きだった。特にクライマックスは少年の苦しみと描写がシンクロしてとても気持ちよかった。
ちょうどやってた24時間テレビっぽい題材だから少し冷めたものの、涙を流して鑑賞した。少年がアレルギーを克服したいと言葉にして戦い出すのはかっこいい。母親もよく描かれていた。短時間でのまとまりが良い。なんでダンスしてるのかなと思ったけど、よく生かされていた。

透明人間
予告編から期待度マックスだった。アニメーションのかっこよさが極まってる。これだけは一度見ただけじゃ足りない。
存在感の無い男が、物質的に透明人間になっていく。物理的に謎は多いが、アニメーションだからできる道理。身体が飛ばされないように消火器や鶴橋に掴まるが、この質量感が美しい。原付での走行シーンも、よく分からないが、気持ちいい。
山下監督の話で、ジブリではやらせてもらえないことをやる企画だとおっしゃった。汚れた感じの画風やキャラクターの華の無さ。良い風にジブリを意識して作品作ってほしい。