つまりは、若松孝二を知らない私にとって実話なのかはどうでもよくて、50年前を舞台にした今の自分と同世代の人達の熱い何かだったのです。
白石和彌監督作品は外せない。
さらに月末期限のテアトル鑑賞券。
必然的に選ばれた本作。
事前情報はゼロ。
なんかオープニングから名作な感じが漂う。
以前「素敵なダイナマイトスキャンダル」を観た際にも似た感覚。
SNSはもちろん、ネットも携帯もない時代。
今では考えられないその情報の伝達速度が、創作に独自性に多大な影響を与えていた気がする。
第三者の意見に惑わされず、血の通った議論で、ゆっくりと情報が消化されて自分たちだけの混じり気のない作品として産み落とされてく。
拡散なんてされないから自分たちの足で広げてく。
汗と煙草の匂いにまみれて情熱なのか反逆心なのか、その何かに立ち向かってる格好いい大人たち。
私も当時の彼らと同世代なのに、随分と熱量の少ない生活してるな。
何かに立ち向かってみるかな。