ぺんちゃん

騙し絵の牙のぺんちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

騙し絵の牙(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

タイトルとパッケージから、サスペンスやミステリーを想像していたけど全然違ったので少し肩透かしを食らった気分。
お仕事ドラマ系だった。『半沢直樹』みたいな社内の覇権争いとか、伝統ある文芸誌の季刊化か描かれ、廃刊候補のサブカル誌の編集長になった大泉洋さんが大きく方向転換させて、センセーショナルな手法で売上を伸ばす。
昔、出版社で働いていたので、内情とかはよく描けていると感じたけど、実際に「今までやってなかった新しいこと」をどんどんやることで上手くいくケースはかなり少ないと思う。
改造銃のくだりは、確かに正当防衛にせよ、予め3Dプリンターで銃を作ってしまった時点で犯罪なので、世論が同情的であったとしても、企業の社会的責任の観点から掲載は有り得ないと思った。
実家の書店を継いだ、元編集者の松岡茉優さんが、とある作家の新作を自費出版して3万円台の値段をつけたけど、爆売れ…というラストも、なかなかに現実味がない💦
たった1冊しか本を出していない作家の新作が、何故そこまで訴求力があったのか謎だし、今の時代はやはりSNS戦略などなければ話題にもならずに消えていく本が沢山ある。
「中身が良かったら売れる」という認識自体が古い考えだから、「どうやって売ったのか」の部分をもっと知りたかった。
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