三島

バーニング 劇場版の三島のレビュー・感想・評価

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)
4.6
「僕は時々、ビニールハウスを燃やすんです。役に立たないビニールハウスを。」

―単純明快では無い。答えも1つじゃない。正解なんて与えない。貴方の解釈で、この映画の幕を下ろして。―

上映中、耳元でずっとそう話しかけられている気がした。
二日酔いの最悪のコンディションで観に行ったこの映画。
吐き気と戦いながら、この映画のどこか暗然たる雰囲気に、別の吐き気を催す。きっとこの物語はハッピーエンドにならない。そんな雰囲気と、数々のメタファーが作中に点在し、物語はじわじわと進み、終わりに近づき、終わった。

この映画は、上映中より、上映後の脳内整理を楽しむ映画。
余韻の中に、自分の解釈を織り交ぜ、あの描写の意味、セリフの意味を味わう。確かに、食後のデザートの方が美味しかった。
三島

三島