『イ先生』と『イ会長』は別人だよ!
ジョニー・トーの「ドラッグ・ウォー 毒戦」のリメイク。ジョニー・トー好きなんですがこの作品は未見。ただこのオリジナル作品のタイトルから麻薬を扱った作品なんだな、という前情報を入れてから鑑賞。逆に言えばそれ以外何の前知識もなし。
今回は青山シアターのオンライン試写会で観せてもらいました。
まあ、ドラックを扱った韓国映画、というだけで血生臭い香りはしますが、いやぁ想像以上でしたね、これは。
この映画のキーパーソンは『イ先生』。イ先生は長い間麻薬王として君臨しているが、その正体を知る者はいない。
イ先生を執拗に追っているのが、麻薬取締官のウォンホ。ウォンホはイ先生が関わっている麻薬製造工場が爆破された際に仲間から見捨てられたラクという青年を味方に。ラクから大規模な麻薬取引の情報を得ると、ウォンホは自らその取引に潜入捜査することを決意するが…。
ってお話。
この映画の宣伝コピーが
『姿なき麻薬王を追え。潜入先は狂人区。』
なんですが、ホントに麻薬取引にかかわっている奴らがどいつもこいつも基地外ばかり。
特に闇マーケットを牛耳るハリムの存在感が圧倒的。一緒に行動する女も頭の神経がブチブチに切れまくっているけれど、それを上回るイカれっぷり。
狂人ばかりが出てくる作品の中でも飛びぬけた存在で、鑑賞後に他の出演作を調べようとしたら…。亡くなっているんですね。。。
劇終後、キム・ジュヒョクさんに対する追悼文が出たんですが、勉強不足でどの方がキム・ジュヒョクさんかわからなくて。ハリムだったんですね。素晴らしい演技でした。ご冥福をお祈りいたします。
麻薬取締官のウォンホの潜入捜査もまさに命がけ。ある行動に出るシーンがあるんですが、これはやばいだろ、死んじゃうよって思いながら見てました。潜入捜査のシーンのヒリヒリ感は大きな見どころ。
もう一つ見どころが、ストーリーに直接関係ないんですが、麻薬捜査官の女性の変身っぷり。
普段捜査の時はバシッとスーツなんですが、潜入捜査に付いていくときに超セクシーな衣装に着替えます。これがね、スーツの時とのギャップと相まってもの凄く良かった(笑)
鑑賞予定の殿方に超おすすめのシーンです!
濃すぎる登場人物たちの妥協なき演技合戦を堪能できる1本。
オリジナルのジョニー・トー版も観たくなりました!