Holmes

ビリーブ 未来への大逆転のHolmesのレビュー・感想・評価

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)
4.0
映画としてのエンターテインメント性や緩急、言葉、法廷での討論の面ではどうなんだろうと思いつつ…

例えば、映画中で男性が女性を汚い言葉でからかったり、嫌な目線で見たり、男の付属品のような表現をしたり、そういう小さな行動ひとつひとつがリアルに存在することは痛いほどよく分かるものの、この話は余りに善と悪の単純な二項対立に見えてしまった。
男性(や政府や大学)のほとんどが悪で、女性のほとんどが善な訳ではなく、実際にはもっともっと複雑な現実があって(女性差別に加担する女性もいるし、法律が一定の合理的な区別をするのは当然必要なこと)、その複雑な世界に埋もれている大きな真実を引っ張り出すからこそ、彼女の功績は大きいんじゃないだろうか。

未来に、男性一般を恨む女性が増えることではなく、勇気を持って自分の意志を貫く女性が増えてほしいと思う。

ただ、最後のご本人の姿がすべてを持っていってしまった。号泣した。
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