迂闊なことに、エンドロールで実際のルース・ギンズバーグ本人が映るまでは、米国連邦最高裁におけるリベラル派判事の代表的存在であったあの有名な“ギンズバーグ判事”の事を描いた映画であるとは思い当たりませんでした。
全て観終わって、彼女がこんなドラマチックな人生を送り、数ある法廷ドラマに勝るとも劣らない真実の法廷闘争で性差別と闘ってきたのだということを知り、感動を新たにしました。
また、彼女の知性をいち早く認め、生涯彼女を支えた夫マーティーの存在も大きかったですね。彼を演じたアーミー・ハマーの抑揚の効いた演技も素晴らしかったです。若い頃のウィリアム・ホールデンを彷彿とさせました。
この映画が公開された2年後、2020年9月にギンズバーグは現役最高裁判事として87歳の生涯を閉じましたが、この作品の最後に生前の姿が映っていて本当に良かったと思います。
