福井康之

ビリーブ 未来への大逆転の福井康之のレビュー・感想・評価

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)
4.1
1956年、ルース・ギンズバーグは法科の2年生である夫マーティンを理解できる良き妻でありたいという理由で法律を勉強し、見事に名門ハーバード法科大学院に入学するが、当時は500人の生徒のうち女性は9人だけだった

"すべてに疑問を持て"

2年後、マーティンはニューヨークの法律事務所で働きはじめるが、ルースはコロンビア大学で取得した単位を以ってハーバードの学位を得ようとするも学部長から却下され、やむなくコロンビア大学に移籍、猛勉強の甲斐あって同大学を首席で卒業したにも拘らず法律事務所の職を得られず、教職を得たラトガース大学で法律と性差別に関する講義を行う

「男女の差別は合法なのです。」

1970年のある日、マーティンが持ち込んだ税法に関する案件がルースの関心を引くこととなる

「裁判所に法律の性差別を認めさせたいの。」

働きながら母親を介護する独身男性チャールズ・モリッツは介護士を雇うことにしたが、未婚であるという理由で所得控除が受けられないという案件をもとに、ルースは法律における男性の性差別が是正されたという前例ができれば、法律における女性の性差別の是正を目指すのに大きな助けとなるのではないかと考える

「まず人の心を変え、次に法律を変える。」

ルースはアメリカ自由人権協会(ACLU)のメル・ウルフや、公民権運動家のドロシー・ケニヨンを説得した末に協力を得ることに成功し、デンバーにいるモリッツの元を訪ねる

「君は負ける、ルース…女性解放運動は10年後退だ…危険は回避しろ。」

模擬裁判のシーンよかったなぁ、法曹の実務経験がなかったルースが口頭弁論で感情的になったりして上手くいかなくて、言葉の使い方とか一つ間違えただけでも不利になってしまうし、それで一度負けてしまえば、再起は遠く先の話になってしまう。

「諦めるな。」

この映画で一番惹かれたのは旦那のマーティンさんの存在。ルースの良き理解者であり、肝心なシーンでいつもめちゃくちゃかっこいいとこ見せてくれる旦那さんが凄いと思った。
福井康之

福井康之