晩年のジュディ・ガーランドの伝記映画。
ジュディ役のレネー・ゼルフィガーが好演でした!
子役時代の辛い思い出をフラッシュバックさせながらも、懸命に生きて、子供のことを想うジュディ。
歌唱シーンはまるで別人で、
パフォーマンスでお金を稼ぐ人としてふさわしいショーでした。
それでも彼女がここまで苦しんだのは、子役時代の経験なんでしょう。
あなたのため。君のために言ってるんだ。
の言葉に隠された、自分のためにという本音。
そうした圧力は、彼女を自然に、
他人を気遣う臆病で人間不信に育ててしまってるように思いました。
だから彼女は、人の愛をまっすぐ受け取れないし、
自分を利用とする人のうまい口車に乗せられてしまうのでしょう。
この映画の最後に語られるオズの魔法使いの名言
「心は、どれだけ愛したかではなく、どれだけ愛されたかで判断される」という言葉は、まさにこの映画のための言葉でした。
ジュディは自身で思っている以上に、
大勢の人から愛されていた。
それを分かってはいるけど、受け入れるのが難しい。
だってお世辞でしょ?また私を利用する気でしょ?
っていう思考が先にきっと現れてしまうから。
それでも最後のようなシーンでは、愛を感じることができたことでしょう。
愛って、考えるより先に体が動くことなのかもしれない。
愛ってなんだろう。
って考えさせられる映画でした。
ラストの一曲は、号泣し嗚咽をこぼすほどの名歌唱でした。