kazマックスグローバーレッド

グラインドハウスのkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

グラインドハウス(2007年製作の映画)
4.5
デスプルーフとプラネットテラーのフェイク予告編挟んだ本来の映画。マチェーテは実際に映画化したので他の3つもお願いしたい。

1本目の予告編『ナチ親衛隊の狼女』は74年の『イルザ/ナチ女収容所 悪魔の生態実験』のパロディ。自分の大好きな映画『ヘルボーイ』に出てくるナチ女将校の名前もイルザだったな。「イルザ」って拷問器具を持う黒ずくめのコスチュームを着たナチ女将校の象徴的な名前で、実在のナチ女看守イルゼ・コッホがモデル、この人は捕虜の人皮で装飾品を作ったりしてました。

また戦時中にナチが民間人を使ってゲリラ部隊育成をしてそのコードネームが「人狼作戦」。それが本当にナチが人体実験で人狼を作ってると勘違いされた事があって作ったのが『ナチ親衛隊の狼女』。

そしてニコラス・ケイジが演じる「フーマンチュー」は戦前イギリスの作家が作った世界征服を狙う東洋人キャラ。『テッド』の中でも出てくる『フラッシュゴードン』の悪役ミン皇帝がもろフーマンチューです。

『ナチ』映画と『フーマンチュー』映画を60年代から沢山撮っていた監督がいて、彼にもオマージュを捧げてるからこの組み合わせ。

そのあとに入るのはレストランのCM。日本でも自分が子供の頃には、地方の映画館で実際に地元のレストランのCMが予告編に紛れてました。

2本目『Don't』は『ベイビードライバー』のエドガー・ライト監督。イギリス70年代お屋敷ホラー『ヘルハウス』のオマージュ。最後に「この映画をひとりで見るのは…いけない」は、日本のTVで『サスペリア』のCMを流してた時も「決して1人では見ないで下さい」ってフレーズが流行っていて、やってる事は万国共通。

3本目はイーライロス監督『感謝祭』。
『13日の金曜日』や『ハロウィン』『悪魔のサンタクロース』とかの80年代祝祭事8スプラッター映画のオマージュ。

こんな愛すべきくだらない予告編が3本目も入ってる『グラインドハウス』は単品でそれぞれ見るよりお得です!!