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LETO -レト-のAKのレビュー・感想・評価

LETO -レト-(2018年製作の映画)
4.9
私的ベスト・ムービー2020はこれに決まり。ちょー、ちょー、ちょー、ちょー良い。最高。

。舞台は1980年代前半、ペレストロイカ以前のソヴィエト、レニングラードのアンダーグラウンド・ロックシーン。主人公はシーンのイコンであり1990年に急逝したヴィクトル・ツォイ。彼の出自はコリアン。演じるユ・テオは初期RC時代の忌野清志郎のような色気。

今まさに青春のど真ん中にいる10代20代が見てもバシバシに刺さるだろうし、80年代に郷愁がある30-40代はノスタルジアにゾクゾクするだろうし、ツォイと同年代の50代が観たら良すぎて死ぬんじゃないでしょうか。ロックが好きで、かつ、許されない恋心を抱いた覚えのある人限定ですが。

以下、パンフレットから抜粋。

「希望もなく、将来もなく、一種のシニシズム(冷笑主義)だけがたっぷりとあったのが特徴だった時代、『LETO -レト- 』は初恋、清廉潔白な愛というシンプルな物語を描くという明確な目的をもった企画でした」──イリヤ・スチュワート、プロデューサー

「私は自由が個人的な選択、可能な選択と考えている世代のために、この映画を作ります。私の目的はこの自由の価値を捉え、強調することなのです」──キリル・セレブレンニコフ監督、2017年、映画制作前の声明。監督は本作品完成後、ロシア政府の監視下に置かれ、声明を出すことが不可能となった。
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