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幸福なラザロのLXのレビュー・感想・評価

幸福なラザロ(2018年製作の映画)
5.0
去年劇場で衝撃を受けて以来約1年ぶりの鑑賞。

古来より人間は純粋に他者と助け合って生きてきた。
自分の良心に忠実に、肉体にとらわれず命をかけて生きてきた。
タンクレディ、イタリアはそれを騎士と呼び、日本では武士と呼んできた。
どんなに技術が進んでも、人間が精神的に持つべきものは変わっていないのである。

ラザロと狼はその古来のイタリアン・スピリッツを象徴しており、その美しい精神が普遍的なもの故国境を超えて感動を与えたのだろう。
(イタリアの国獣は本作に登場したイタリアオオカミである)

肉体にとらわれないものである以上、どんなに都会化が進もうともラザロの美しさは誰にも奪うことができない。

私が心から愛してやまない「イタリア版星の王子さま」である。
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