幸福なラザロの作品情報・感想・評価・動画配信

「幸福なラザロ」に投稿された感想・評価

haruka

harukaの感想・評価

3.4
『ヨハネによる福音書』11章によれば、イエスによっていったん死より甦らされた。ラザロが病気と聞いてベタニアにやってきたイエスと一行は、ラザロが葬られて既に4日経っていることを知る。イエスは、ラザロの死を悲しんで涙を流す。イエスが墓の前に立ち、「ラザロ、出てきなさい」というと、死んだはずのラザロが布にまかれて出てきた。… ラザロ蘇生の奇跡は、人類全体の罪をキリストが贖罪し、生に立ち返らせること(復活)の予兆として解釈されて来た。… ラザロの伝承から、キリスト教圏の欧米を中心に、蘇生・復活に関連する学術用語にしばしば「ラザロ」の名が冠される。ラザロという名前はヘブル名ではエルアザル、「神が助けてくれる」という意味である。(Wikipedia)

これは、、、ラザロ〜〜〜、、、怖いよ、、、ラザロ、、、、、

再開のシーンの時、尊い存在を前に跪く民と腰を屈めてそれを受ける聖人の図が完全に宗教画だったな 誰にでも手を差し伸べるラザロを周りの人は助けないけど、ラザロのことは神以外誰も助けない、そういうことなんですか???
タン✖️ラザってこと???
16mmフィルムの独特の味。
過去パートはちょっと他幾つだったけど現代パートになって積み重ねたドラマが一気に花開く。
ラザロ役の演技がいい。天然か?
ストーリーはやや難解。見終わった後ググってようやく理解。聖書を知ってれば分かったかも。
フェリーニやデシーカの系譜を彷彿とさせる重厚なイタリア映画でした。
一

一の感想・評価

4.0
キリスト教の聖人ラザロと、実際にイタリアで起きた事件から構想された物語
無垢な青年を主人公に、孤立した地で生活する村民が外の世界に触れる様子が映し出される

ラザロは何も望まないし誰も疑わない
純粋無垢な青年で、それを利用する周囲の醜い人間達
あちこちでラザロ ラザロ ラザロと皆から呼ばれる印象的なシーンもありました
そんな彼が画面に映ると不思議な多幸感や温かさに包まれる
自分の汚さが嫌になるほど浮世離れしたラザロの聖人っぷりには、問答無用で惹きつけらてしまった

俯瞰的なラザロの視点では、搾取する側とされる側はどちらも幸せそうではない
現代社会にも通じる労働や貧富差を巧みに映像として表現されています

カンヌで受賞した脚本の素晴らしさもさることながら、文句の付けようがないキャスティング
ラザロを演じたアドリアーノ・タルディオーロさんあっての作品であることは間違いないでしょう
くりくりの可愛らしい眼差しをした顔立ちの良さ
ストーリーの説得力をぐんと高める無垢な瞳は唯一無二といえる逸材
全くの演技素人というのは信じられないほど本当に素晴らしかった
アントニオ役のアルバ・ロルバケルさんもお見事でした

宗教絡みの寓話的なストーリーですが、小難しいわけでもなく社会派要素もしっかり取り入れられています

超人的な善人ラザロの純粋な心に触れて感動した一方で、非情な現実も感じられる
いやー素晴らしい 傑作です

[Rotten Tomatoes 🍅91% 🍿82%]
[IMDb 7.6 / Metascore 87 / Letterboxd 3.9]

2020 自宅鑑賞 No.366 WOWOW
初見では何がなんだか分からないと思う。特にキリスト教の教養の無い我々日本人はな。 

マンガ日本昔話の中に「正直正作の婿入り」という話があり、それを思い出す。ラザロは村の中でも低く見られており、その扱いは阿Qの様でもあるが、とにかく可哀想。でも、本人はそれを全く意識してないようで、果たして彼はなんなんだ?から始まるのが前半。

で、何や感やでブラッドベリの『ぴっくり箱」或いはジャマランの「ザビレッジ」の様な展開になるのだが、コレが実話だったのが恐ろしい!

で、ラザロは幸福になったのか?
公爵夫人に騙され搾取されていた村人たち。ラザロは村人達からも搾取されていたが、解放される前に・・・

では、搾取から解放された村人達はその後どうなった?都会での暮らしぶりは?それこそがキャピタリズムの現実の姿では無いのか?

そして奇跡の姿でラザロは教えてくれる。ラストの涙では、なぜなのだろう。とても熱い涙が溢れる。

とても不思議でだけども凄く心に残る映画。

あのオート三輪は、フェリーニのオマージュだよね!
shogo

shogoの感想・評価

3.8
不思議な映画だった。

社会派ドラマだと思ってみたら異世界ものの雰囲気あるし、事実、ファンタジーであるし、、、

結局は社会派映画で、現代社会における「純粋な善意」への尊重の希薄さを表現してる?なんか観てて難しく考えてしまう映画だった。

実際、善意だけじゃとても生きられない世界だもんな。複雑すぎる。もう少し単純な世界で生きたい。
侯爵夫人に搾取される小作人たち、
その小作人たちに搾取されるラザロ。
でもラザロは誰からも搾取をしない。
聖人レベルの無垢なラザロの一生。予想外の衝撃ラストが待っている。
ややストーリーは難解です。

個人的なベストシーンは教会からパイプオルガンの音色がついてきちゃうシーン。
なんだこの聖人!!!
Yuta

Yutaの感想・評価

4.5
社会の問題を不思議な感覚で描いた作品。映画に引き込まれました。
よく分かんないけどすごい引き込まれた。

何とも言えない気持ちになった。不思議。
nanamiy

nanamiyの感想・評価

3.9
神話を観ているみたいなお話だった。
とってもきれいだった。。
解釈が難しいところもあったけど、あとあと調べるのも楽しいよね。
さまらっとした質感の農村も、冷えた都市も、どちらの場面も美しかったー。フィルムで撮られているらしい。
"ひとは神と富とに仕えることはできない"らしく、村人たちは貧しいままだけど、笑顔があって素敵。タンクレディも、きっと心根はこちら側なのに、いろんな出来事から富に傾いてしまったのかな。ラザロの涙がイノセントすぎて辛かった。
いろんな雑念があるけれど、自分の信じるものにひたむきでありたいな。
善人を超えて聖人のお話。
お人好しで働き者で人の話を断れず何でも手伝ってしまう優しすぎるラザロが仏にしか見えなくて応援したいを超えて養いたくなりました。

隔絶された村だけどタンクレディの服装とか見るともう時代すら違うんじゃないかって生活してた。
でも前半は伯爵家とニコラにイライラしながらも好きなシーンがいくつもありました。
犬に食べ物あげるのに食べてくれないところとか血判お願いされてすぐにいいですよって言っちゃうところとか最初のオオカミの鳴き真似するところとか。
とにかく純粋で優しい。
でもオオカミに起こされるところすごい緊迫感あった。
タンクレディと兄弟のように仲良くなって何となく展開想像したつもりだったけど全く違った。
まさかの展開だったし聖人は生命や時をも超えるのね。

後半もラザロは変わらず善善善人。
泥棒しっかり手伝ってて罪の意識もなくただ人助けをしてた。
ニコラくそウザかったけどざまあみろって思って人生逆転かと思いきやそう簡単なものでもない。
みんなは犯罪に手を出してギリギリの生活。
俺もタンクレディを1度信じてしまったけど伯爵家は崩壊していた。
まあ当然の報いな気がするけどね。
せっかく運命的な再会だったのに。
幸せに転向するからと思ったのに。
でも音楽を連れてきて聖人的な力を発揮していたし彼らに笑顔が戻っていた。
善人は自分を幸せにではなく他人を幸せにするんです。

そう思うとラザロはずっと周りに笑顔や幸せを与えていた。
それなのに彼に感謝する人ってほとんどいなかったな。
彼はありがとうと言うのに他の人は彼の優しさを受け入れもしないことすらある。
唯一そこが違った人がタンクレディだったかも。
そんな兄弟とも思っていた彼の行動を信じたくないラザロの涙は全てを物語っているようだった。
それでもラストは見捨てない優しさで動いているのに周りからの対応に何て人間は愚かなんだと思いました。
ラザロほど純粋な人間はいないのに。

幸福なラザロかもしれないけど幸福を与えるラザロでもあった。
善人は幸せを自分のためだけに考えることはないのかもしれない。
またどこかで蘇っているだろうか。
次の人生はさらに幸せであることを願う。
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