第二次大戦後のポーランドで結成された舞踏集団で出会った男女の愛を描いてて、演目に共産党のイデオロギーが入り込んでくるあたりが「芳華」思わせる。
最初の舞台のシーンで流れる清冽なコーラスの迫力にまず圧倒されたね。
その後も舞台のシーンはみんな民族的なエネルギーに溢れてて素晴らしかったし、「オヨヨ」の歌のジャズバージョンもジーンと来た。
アメリカ兵がいかにも粗暴な感じで出てくるのが印象的。
お互い心から求め合ってるのにすれ違っちゃう二人に当時の冷戦の時代背景が重ね合わされる。時代が移って二人でレコード出すところまで行くんだけど結ばれず、ついに最後の最後で‥っていうラストが怖い。
エンディング曲がグールドのゴルトベルク変奏曲のアリアなのが「そして父になる」と同じ。
この曲が不眠症のゴルトベルク伯爵のために作られたことを知ってると、あのラストが余計に怖く感じる。