「ずーっと会えない〜せつない〜」みたいなやーつだと思ってたら全然違った。
むしろ「ララランド」のテイストすら感じさせる、音楽に生きた2人の切なきロマンスだった。
モノトーンの画から東西それぞれにあった魅力を感じながら、一方で残酷なまでの差が表されていた。だって東側での画だと50年代にしか見えないのに、西側だと現代に見えなくもないんだよ…
と素直に思わせる素晴らしい時代演出。「異国情緒」の魔法は凄まじい。
「音楽劇」としても素晴らしかったのはサプライズ。東の民俗音楽は勿論のこと、西でジャズを聴けるとは。そして白眉はそれらが交わる瞬間。
カチューシャも聴けます。
度を越したお転婆だったズーラの、国や思想や環境に振り回されようとも貫いた、愛おしいほどに純粋な思い・願いに心締め付けられた。
ノートルダム大聖堂が映し出されていたのは件の後だとなんとも切なく。