からかす

ブラック・クランズマンのからかすのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
3.0
アメリカに住んだこともないし、
有色人種ではあれど黒人ではないという立場で
この映画は非常にフェアではないと感じる。

歴史的に見て黒人側が被差別側にいる事が多かったし
それを扱う映画が必要であるということも理解はできる。
ただ本作は潜入捜査物というエンターテイメント作品だし
ましてや主人公は非常にフェアなスタンスで描かれていて
白人至上主義でもない、黒人解放主義でもない、
人間至上主義であるという描かれ方をしていただけに
スパイクリー監督のポリティカルな主張が強すぎて
ちょっと興醒めしてしまう。
映画はコメディやアクションやサスペンスで
メッセージ性を含ませられるから良いのであって
私は演説を見たいわけではないんだ。
「ジャンゴ」くらい振り切ってくれた方が楽しいし
飲み込みやすいと感じる。
特にラストのワンシークエンス、
あれが無ければまだ良かったかもしれない。

役者陣はみな良くて
特に主演のジョンDワシントン、アダムドライバーは最高。
この二人の魅力で潜入捜査物として一定以上の楽しさはある。
それだけにねえ、惜しいよねえ。
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