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ブラック・クランズマンのsekkenのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.4
見たあとは「普通に面白かった」程度の感想だったけど、視聴して半月経ってもふと思い出してしまう。考えてしまう。

冒頭の「風と共に去りぬ」が黒人からどう思われているかを調べて知った。納得。

70年代のディスコシーンが素晴らしく、Too Late To Turn Back Nowに乗って踊る二人の一時の多幸感。

KKKがなぜユダヤを嫌悪するのか。

フェリックスの妻・コニーのレイシストぶり。しかし彼女もまた、軽んじられている立場であったこと。

デュークの鼻を明かすシーンのカタルシス。軽快な会話。

印象的なクライマックスのズーム。そこから現代に繋がることで作品と現実の境目が失われた。これは今起きていることなんだとハッとした。ああ……自分は本当に無知だ……。

じわじわとこの映画の意義と力を感じている。ただのスカッとエンタメ映画でも重くて暗すぎるドキュメンタリーでもダメだった。この作品だからここまで考えることができた。
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