あおい

ブラック・クランズマンのあおいのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.0
試写会にて鑑賞

黒人警官が、ユダヤ人警官と共にKKKに潜入捜査する、実話に基づくけど実話じゃない話。

スパイク リー監督の他作品も観ておらず、KKKにも詳しい訳でもないけれど、重いテーマにも関わらず軽いタッチで楽しめます。

けれど、風と共に去りぬのワンシーンから始まり、ラストは現在のショッキングな実映像は、問題は何も解決していない、あの時代と何ら変わっていないと訴えているかのよう。


中田さんの面白い解説を伺って、監督がメッセージをどのように映画に織り込むのか、勉強になった。目を皿のようにして観ないと!

監督は、私達にも「WAKE UP!」と言ってるだろうけれど、反面なんだか、この差別論争を面白がっているような印象も受けた。黒人、白人それぞれの集会の緊張感ある場面をカットバックに挟むシーンで。

単一民族の日本人には、本当には理解出来ないような気がしたが、ラスト近くのバーで黒人白人ユダヤ人が抱き合い、肩を叩き合う姿には、単純に胸が熱くなった。人間として愛する、理解することが、差別を無くす原則だと思うが、気にくわない場合、それが人としてなのか、違いから来るものなのか受け取る側にはそれが差別と感じるのだろう。

今回のアカデミー論争も含めて、根深く難しい。
あおい

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