あおいさんの映画レビュー・感想・評価

あおい

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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.7

佳い原作で、演技もみんな上手だし、悪くないのだけど、何故か感動しなかった。

扱う問題が多く、それぞれに深刻なので散漫に感じたんだと思う。
多分原作は、そのたくさん存在する社会問題に対して声を掬い上げ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

序盤、大音量の音楽を止めるでもない渇いた妻が、不穏な夫婦の不協和音を感じさせてワクワクしたのだが、その後の法廷シーンが緩くてダメだった。
フランスの検察ってあんなにぬるいの?
あんな主観的な追求でいい
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.4

もう少し、役者さん達が涙を抑えてくれたら、私も泣けたかも。
隣の人は号泣だったので、私が臍曲がりなのかも。

調べたら、もっと沢山の人が遺書を記憶して分けたらしい。忘れてしまった人もいたらしい。そんな
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銀河鉄道の父(2023年製作の映画)

4.1

父や家族の愛が本当に心に響く。ゴッホの弟のように、父だけが宮澤賢治の才能を信じ、理解して支える、終盤が良かった。

アメニモマケズのシーンは、ここでくるかと涙が出た。
それだけではなく、沢山の作品の成
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

ただ丁寧に、主人公の1日1日を追うだけなのだけど、その毎日の所作が美しすぎて、誰しも丁寧に生きよう、空を見上げようと思わせる映画。

何も語らないけれど、彼が今までの人生の苦難を経て、現在のperfe
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.8

ヤクザが中学生にカラオケを教えてもらうという、なんともファンタジックな作品。

設定は無謀でも、小さな小ネタや脇役の存在感で、まとまりの良い佳品だと思う。

特に好きなのはお母さんの鮭の皮のシーンと、
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

人間の本能の中心、食欲、性欲を経て、知識欲好奇心を追求していく映画の力強さみたいなものは好きだったのだけど、繰り返されるエロシーンには、少し辟易。
良い映画だけど、人には薦められない。

娼館すらも好
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(2023年製作の映画)

4.0

いろいろ是非はあるかもしれないが、このような作品をつくる意義は、あると思う。
見て見ぬ振りは出来ない。

嘘と真実という繰り返されるモチーフと、タイトルの月の、影になって見えないけれど存在する月の暗部
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市子(2023年製作の映画)

3.8

宮部みゆきの「火車」を思い出した。
杉崎花でなければ、納得出来なかった。
善の中に紛れもなく悪がいる。

若葉君が救いなんだろうな。
お母さんの、ありがとうなの言葉が重い。

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.5

戦争シーンが大迫力。
ワーテルローの有名な布陣や、凍った湖に大砲打ち込むシーンなど色々興味深い。

でもこんなにナポレオンをおちょくったような描き方には、悲しくなる。
独裁者ではあったけれど英雄のはず
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.0

これは、映画館で観たかった。
波の音、虫の響きのみ、エンドロールすら音楽の無い無音の世界。
神の沈黙というテーマを深く考えさせられた。
宗教とは、形式なんだろうか。形に縋らないと成り立たない世界なのだ
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.8

クリスティの「ハロウィンパーティー」とは、全くの別物だけど、ホラー色強くて単純に面白かった。
ミシェル・ヨーは流石の存在感。
てか彼女しか知らなかったのだけど^ ^
もう少し派手目な方たちもいたら、V
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.8

画期的な映画だと思う。
エンタメ色が強くて、いろいろ盛り込んでたのが残念。
柄本さんのあたりとか、らい病は必要だったかな?
ドキュメンタリータッチで、見たかったかも!

波紋(2023年製作の映画)

3.8

荻上監督と柄本明氏のトークショー付き上映、観ました
面白かった話
監督は今村昌平さんが大好きで、今回の脚本も煮詰まるとうなぎとか、何度も見返していたそう。今村さんの、役者を見透かすような眼差しの話を柄
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怪物(2023年製作の映画)

4.0

母親、先生、子供の視点からある事件を追う。
細かいセリフもそうだけど、特に音の伏線を回収した時鳥肌が立った。
吹奏楽部のある小学校なんだなーとぼんやり見ていて、そこの回収が見事すぎて!

ただ根本の、
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最後まで行く(2023年製作の映画)

4.0

韓国のオリジナルは観てないけれど面白かったー!
ヒリヒリするバイオレンス系だけれど、クスッと笑わされる流石な映画。

ホラーのような登場もあるけれど、そこはかとなく友情の匂いがする、タイトル通りどこま
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ある男(2022年製作の映画)

3.8

3人の主役級の人たちの演技が凄い。ストーリーは、予想出来る展開なのだけど引き込まれる。
ラストは、小見浦のセリフに呼応したような誰もが陥るシチュエーションに、ゾッとする。

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

さかなの子を最近観たせいか、自然との共生、生き物に向ける優しい知的な眼差しに心動かされた。
こちらの作品はそれだけでは無く、自然には善も悪もない、生き物の摂理があるだけ。
そしてそれは人間も同じという
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RRR(2022年製作の映画)

3.8

盛り沢山のストーリー
これでもかっていうアクションの連続。
きっと夫は大好きと思う

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0


のんの魅力が全てを納得させる

母親の、そんなに頭が良い子ばかりじゃ世の中気持ち悪いじゃ無いですか。のセリフが刺さる。

チケット・トゥ・パラダイス(2022年製作の映画)

3.8

ジョージクルーニーもジュリアロバーツも年取ったなあ。親世代ラブコメ。
見ていて楽しかった

なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.0

興味深かった。
政治の奥深さ、薄汚さをある程度知りながらも、実際カメラに突きつけられるとぐうの音も出ない。

彼のような清廉、理想主義的な人は政治家に向いてないのではないか。そんな気持ちで観ていた。
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.8

普通によかった。だけど少しベタかな。
感動するところを強制されたような。

柳楽さんのたけし、大泉洋も、よかった。
後半のたけしが、少し気持ち悪い。本物が出られなかったのかな。

悪人伝(2018年製作の映画)

4.0

面白いねえ〜!
夕食の支度しなくちゃと思いながら、一気に2時間観てしまった^ ^

こういったエンターテイメント、流石です!
絶対ないでしょって話なのに、見せ切る怒涛の展開に、乗ってしまう。
全てを見
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.6

期待し過ぎてしまったのかも。

思い返せば面白い2転3転のストーリーだと思うのだけど、容疑者9人もいる割にキャラが地味なのかなあ…観ている間、あまり緊迫感が感じられなかった。

途中のある反転のカメラ
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

何故か抜けてました…いい作品だったのに。
もう記憶が朧気。

少年の君(2019年製作の映画)

4.2

イジメを通して出会う優等生とチンピラの格差純愛の話なのだけど、不思議と心に残るのは、過熱する歪な受験競争。受験がもたらす様々なゆがんだ親子たち。うすーく社会批判してるような印象をもった。検閲も厳しそう>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

若草物語。子供時代何回読んだかわからないくらい。脚本書いて劇にしたこともあるくらい。もちろん、自分はジョー!

若草物語って、本編は明るく楽しくユーモラスなのだが、続編は大人の人生になり、俄然暗く悲し
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.8

原作未読。展開はある程度想像がついたけれど、途中のあるシーンでは、涙が止まらなかった。


人間性善説を唱えたくなるくらい、良い人だらけの世界だけれど、俳優の方々の演技の説得力で、
不満もぶっ飛ぶ。
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.8

空白、MINAMATA、と良い映画だったので、評判の良い今作も、重いとは知りながら、立て続けに観てきました。
結果的に言うと、映画を観る側も、キチンとしたスタンスで行かないと失礼だとわかりました。
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.8

恥ずかしながら、水俣病に関して、殆ど知識がなく、教科書レベルでした。

何故この映画が今まで、日本で作られなかったのだろう。

アメリカ人の写真家視点なので、どうしても少し踏み込みが浅く感じた。あの時
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空白(2021年製作の映画)

4.2

リアルな設定で、善悪の根本を考えさせる苦しい映画。事件をきっかけに浮かび上がる現代の闇。

善を疑わず押し付ける人、信じたいことしか見ようとしない人、確固たる自分が無く言葉足らずだったり曖昧な笑いを浮
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ギャング・オブ・ニューヨーク(2001年製作の映画)

3.8

混沌としたアメリカ、ニューヨークの一代叙事詩。
ニューヨークの裏歴史を凄いスケールで細部までこだわり、描き切った感じ。長いけれど飽きない。
何が善で悪なのか、父の友人だった人達もあっさり敵方ネイティブ
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