短パン社長

ブラック・クランズマンの短パン社長のレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.4
今作品の監督、スパイクリーが、アカデミー賞作品賞にグリーンブックが選ばれた瞬間に会場を退席した理由がよーく分かりました。大人げないけど、いくつになってもそういうヤンチャなところって結構魅力的だったりします。
どちらかと言うと、ボクもこっちが作品賞っぽいなーって思った。( おそらく映画好きな人は分かるはず )同じ人種差別を扱う映画でもこうまで変わるとは。全く対照的な映画です。

黒人刑事がKKK(クー・クラックス・クラン)に潜入捜査した実話をつづったノンフィクション小説。主役の黒人刑事のロンを演じるのは、ジョンデビッドワシントン。なんとデンゼルワシントンの長男で初の主演。そして潜入捜査に入った白人刑事のフリップ役には、最近ますます注目され始めてるアダムドライバー。( ローガンラッキーで片腕を失くした男の役を演じてます。)

またしても実話をもとにしたこの映画は、現代のアメリカが抱える差別問題を切れ味鋭く表現し、心が張り裂けそうなくらい痛烈なメッセージ、そしてブラックユーモア溢れた独特の雰囲気を醸し出した作品でした。
スパイクリーっぽいと言いたいところだけど、実はそんなに知らない。マルコムXとかめっちゃ古くて覚えてない笑
とにかく彼がぶっ飛んでるのは確かです。

世界史を専攻していたボクはKKKの事( 白人至上主義団体 )を覚えていて、名前の通り、白人が一番だと信じてやまない最強に最低な極右団体。
でも実は今も尚、この団体は生き残っている事をこの映画を通じて知りました。生き残るというよりかは、アメリカンファーストといったKKKのような考えを持つ人たちは常にどこにでもいるという意味ね。間違いに気づかず、いや、気づいてるのかもしれないけど、自分がちむも正しいって思ってる。それって誰もが持っているものかもしれないね。

また舞台が1970年代から、2017年の実際の映像に変わったラストシーンは本当に衝撃。しかもつい最近もこんの事が起きていたなんて、まだまだボクらは何も知らない。そしてスパイクリー監督が何を訴えたかったがよく分かりました。

映画をあまり観てない人は戸惑う事必至。もしどちらも観てないあなたには迷わずグリーンブックをオススメします。