今の世界情勢を知る一助として映画を観るならこれは外せない一本だと思います。
これまでも『ドゥ・ザ・ライト・シング』や『マルコムX』など、アメリカ社会においてアフリカンアメリカンが受けてきた差別構造のリアルを映画で伝えてきたスパイクリー監督ですが、今作もその姿勢は変わっていません。
リー監督は、映画の舞台(1970年代)から50年が経とうとしている現在においても、なにも変わっていないということを伝えたかったのかもしれません。
例えば映画にも出てくる"ある人物"がラストに登場し、某大統領を褒め称えたり、またその某大統領が"ある人物"が作中で掲げる"アメリカ・ファースト"を現実で発言していたり(これはフィクションではなく、実際に"団体"は当時からアメリカ・ファーストを掲げていました)しますしね。