千利休

ブラック・クランズマンの千利休のレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
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「デトロイト」では勝てないし、「忖度・ブック」は意地でも作りたくない。そうすると本作が出来上がるのだろう。その気持ちもよく分かる。だが、やはり自分はスパイク・リー作品にそこまでの面白さを感じられない。カルチャーアイコンとしての彼、そして偉大な表現者としての彼の存在は尊いものなのだが、作品はいかにもだ。もちろん米国の人種差別の現状と歴史を知るきっかけとしては彼の作品はこの上なく良いものだと思う。でも単純に娯楽として映画を楽しむにあたっては、本作には普遍的面白さの強度が不足しているのではないか。真剣に観れば観るほど、彼の"緩急"には違和感を感じてしまった。おそらく自分はまだ彼の思想には到達できないようだ。

http://www.ele-king.net/review/film/006767/
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