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存在のない子供たちのnemunemunekoのネタバレレビュー・内容・結末

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

難民、貧困がテーマの話に一貫している命の価値の軽さがひしひしと伝わる。
レバノンだけでなく少なくない国で起きているであろう子供の人身売買と虐待。
強い目を持つ主人公ゼイン、11歳で嫁に出され妊娠した事で命を落とす妹のサハル、ゼインが血も繋がってないのに一生懸命面倒を見てあげるヨナス、それぞれが実際に難民であり、多くが同じような環境で暮らすストリートキャストだそう。
ゼインとサハルの美しくて強い意志を感じる2人をキャスティングした監督のセンスがすごい。
大人ひどい!子供かわいそう!で済む話じゃなく、大人たちもまた被害者であり、根本は社会制度に問題があると思う。
終始ゼインがつらい思いをしているのを見続けるので精神的にしんどくなるけど、最後の笑顔で自然とポロッと来てしまった。
監督が難民キャストの移住まで担ったと読んで改めて素晴らしい作品だと思いました。
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