レバノンの貧困家庭に生まれ、出生の記録がない為に自分の年齢も分からない主人公ゼイン。親から一切の愛情も受けず、兄弟と共に飢えと闘う過酷な毎日にこの世に生まれてきたことを呪い、“自分を産んだ罪”で両親を訴える物語です。
神からの贈り物と片付けられる、無計画で無責任な妊娠が繰り出す貧困の連鎖。12歳程度の少年の口から両親に向けて言い放たれる、”世話できないなら産むな”という言葉の重みに胸が締め付けられました。
生きる為の術を徐々に身につけていく幼いゼインの大人びた姿が逞しくも悲しかった。フィクションでありながら、中東の貧困・移民問題を細かに描写した作品です。