☆を付けたくないほどの。
ドキュメンタリーかというほどのリアル感。
何がリアルって、彼女の、彼女たちの悲壮感。
主人公ババールの目が、まさに地獄を見たそれで、その絶望を湛えた目はずっと記憶に残り続けるだろう。
彼女たちの置かれた現実があまりにも…で、自分の居る恵まれた境遇を、恵まれていて幸せで贅沢で、かけがえのないものなのだと、改めて。
ババールの闘いを報道する女性ジャーナリストの姿もまたリアル。
恐怖との闘い。
自身の信念さえ無視すれば、平和で死と隣り合わせの生活なんてあり得ない、家族との温かな日々を過ごせる。
それを捨ててまで貫くもの。
確かにこうしてその恩恵にあずかっている。
ただただ尊敬の念しかない。
自己責任論の是非を考える。
美しい雄大な景色と、有史以来残念ながら変われない人間の小ささ愚かさとの対比。
家族を目の前で殺され、自らの人権を蹂躙され、それでもなお生きて闘い続ける彼女たちのリアル。