ピートロ

誰もがそれを知っているのピートロのレビュー・感想・評価

誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)
3.8
閉鎖的な町が誘拐事件の発生によって猜疑心の妖霧に飲み込まれていく。
過去の軋轢や秘密や不満が表出し、不穏な雰囲気に満ちていく過程はスリリングでうまかったが、後半はちょっと冗長。
ファルファディは『彼女が消えた浜辺』『別離』が最高に好きだが、『セールスマン』や本作はそこまで刺さらなかった。
思うに監督はサスペンスやミステリの手法を好んで用いるものの、それはあくまでも登場人物らを動揺させるための契機であって、その手法自体に意外性や魅力、重要性を持たせるわけではない。だから刑事事件よりも民事事件の方が向いているし合うんだろうなと思った。
それにしてもファルファディ作品に出てくる女性はとんでもない美人ばかりだなあ。