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「誰もがそれを知っている」に投稿された感想・評価

これは…
本作が初アスガーハルファディ作品ですが
うーん、レビューが難しい。
大大大好きなハビエルバルデム様がペネロペ奥様と「元カレ・元カノ」の関係で出てると知って鑑賞したのだが…

サスペンス映画って事になってるけど
これは人間の持つ欲望がテーマのドラマじゃないかしら…

楽しく景気が良い時には上手く回せていたはずの家族の「絆(←この言葉嫌い)」が
問題が起こると、ハッピーオブラートが破れ、中に溜まっていたドロドロした欲望の膿が流れ出し、途端に絆はただの呪いになってしまう。

パコとその奥様ベアがその薄汚い膿の毒にやられ、取り返しがつかなくなる悲惨さたるや…

そしてそれに気付きながらも「自分達が何とか治まればそれでいい」みたいな「呪いを守り続けるためなら他人の不幸は仕方ない」みたいなこの腐り具合よ。

よくもまぁ、この監督、こんなドロドロ劇を作ってくれたな、最高か!(褒めてる)

デヴィッドフィンチャーやヨルゴスランティモスやラースフォントリアーもドロドロで気持ち悪い作品を作ると凄いけど、このアスガーファルハディ監督の伏線の張り方は、矢鱈とリアルな救いのなさまで全部含めて気持ち悪さはダントツだと思う。

よく「悪い人が出てこない」というご都合主義映画ってあるけど
本作は、その真逆をいく「良い人が1人も出てこない(パコでさえも何かを期待していた所でギルティ)」で、これでもか!ってくらいに運が悪く、コーエン兄弟作品の様な皮肉なユーモア?さえも排除してるから、観てる此方までまるで悪事に加担してる様な気まずさを感じる。

だって、人が不幸になっていくのが分かってるのに目が離せないなんて、こっちの腹の中まで見透かされている様だもの。

あの家族は表面さえ取り繕えればまた元に戻れたメデタシメデタシという事にしておける、という薄っぺらい幸福の中で生きられる「人間の皮を被った動物」なのだろうけれど、それに翻弄された側は、もう二度と幸せな時間はやって来ないのよ…

色々な意味で人間不信になりたい人にはオススメ。

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以下ネタバレ(かも知れない)考察を↓

パコが所有してブドウ園を共同経営していた土地は、元々はラウラの父親の持ち物。賭け事好きなバカ親父が借金のカタに手放したものであり、家族からしたら「ダメ親父のせいで家が傾いたけど私達は元々はこの街ではいい暮らしをしていた」という印象から抜け出せずにいる様な描写があちこちに挟まれる。

ダメ親父をdisる長姉マリアナは、旦那と共にダメ親父のせいで傾いたホテルを頑張って経営しているしっかり者だが、だからこそ土地を売った事で余裕が無く町の中では負け組扱いされてるのは人一倍感じてる筈だ。

土地を買って結果的にラウラ達を助けたパコ。
そのパコの父親はこの家族の下で働いていた。そんな「自分達より下」の身分の奴に自分達の財産を掠め取られた!と被害妄想を爆発させるダメ親父アントニオ。

このダメ親父、パコが「俺の大事な土地をはした金で買いやがった」みたいな事を言うけど、それはパコにとってははした金どころか全財産注ぎ込んだ大博打みたいなもので、そこから努力の末に共同経営者と共にワイナリーを繁盛させる真面目な男なのに。

むしろパコよく頑張ったな!と「元使用人の家系」の方が認められてる現状に満足していないのは、ダメ親父アントニオだけでなく、この家族全体なのかも知れない。

そしてその家から遠くアルゼンチンのセレブな旦那の元へ嫁いだ元カノ次女ラウラ。
そしてそして、今回の結婚式の主役の末妹アナも結婚式の後にはカタルーニャへ嫁いでいく。
ホテル経営してる長姉マリアナの娘ロシオは、ホテルの手伝いをしながらまだ幼い娘を育てている。ロシオの無職の旦那は出稼ぎに行かざるを得ずに不在なのだが…

セレブ生活してる次姉ラウラの娘イレーネ(誘拐被害者)は、長姉マリアナの娘ロシオと同い年の従姉妹同士だが、幼さや苦労度が全然違う。
ロシオは伯母にあたるラウラを羨む様子もあり、当然その娘であるイレーネにも嫉妬していたことだろう。

勝ち組になった様に見える次姉ラウラと末妹アナ
負け組扱いされている長姉マリアナ(と娘ロシオ)


そしてその中で浮いているのが
ロシオの出稼ぎ旦那の無職ガブリエル と
ラウラの旦那でアルゼンチンでセレブだったけど倒産して無職になったアレハンドロ。

この無職野郎二人がなかなかに曲者なのだが
でも本当にヤバいのは、この無職野郎を旦那に持つ姉妹達だと思う。

彼女達は自分達ではどうしようもない「生まれ持った環境」に振り回されているのだが、それに抗うか順応するか?の選択をしながらも、結果的には結婚した旦那の運命に左右されてしまってる。
元からの生まれ持った環境さえも、ダメ親父によって狂わされている。

この揃いも揃ったダメ人間達と
そこにたまたま関わってしまったパコが
決定的に違うのは
「過去からのイメージに引き摺られているか否か?」というところ。

ダメ人間組の方は
自分の力…仕事のスキルや能力を駆使して解決する、という発想が無い。
過去の栄光に拘らず頼らずに、自分達の今置かれている状況を受け止めて生活しよう、努力して働けばまたいつかは、と、表面では分かっていても、過去の栄光である「自分達のものだった土地」に未練タラタラだ。
結婚式のパーティーも、身内や友人は大騒ぎしてはしゃいでいるが、所々に挟み込まれるご近所さん達の冷ややかな視線とのギャップが異様に見える。
そこに気付けないから「ダメな負け組」であるのだろう。

そして手放してしまった土地を「使用人に取られた」と思う発想や
誘拐事件起こしてまで金に執着することに繋がってしまうのではないだろうか。

もっと言えば、パコの奥さんであるベアでさえ、旦那パコの行動によってとんでもない人生の転換を強いられる女でもある。

様々な人々の思惑をドロドロになるまで煮詰め、それをぶちまける様な物語。
誰もがそれを知っている 家族のゴタゴタをえぐっていくみたいな感じ
親戚トラブルみたいな知ってる人は知っている

俺たちの闘いはこれから
BOB

BOBの感想・評価

3.5
アスガー・ファルハディ監督のクライムミステリードラマ。

ブエノスアイレスに住むスペイン人ラウラが、妹の結婚式に出席するため、二人の子供とともに帰郷する。披露宴の夜、何者かに娘を誘拐される。

Todos lo saben, excepto...

誘拐事件の犯人探しミステリーより、疑心暗鬼に陥る家族ドラマがメイン。誘拐事件をきっかけに、互いに助け合って生きてきた大家族の過去が明らかになり、崩壊していく。

想像していた「それ」とは違い、結末の意外性はあったが、心理サスペンスとしてのパンチは弱め。アスガー・ファルハディ監督作品には、底なし沼にはまっていくような感覚を期待しているので、何か物足りなく感じてしまった。

帰郷にはしゃぐ主人公家族に対する、村人たちの冷たい視線が印象的。

ブドウ農園や結婚式など、スペイン郊外の暮らしが見れたのは貴重だった。

ペネロペ・クルス&ハビエル・バルデム夫妻が共演。ペネロペ・クルスは母親役が良く似合う。美しさと逞しさを兼ね備えており、とても魅力的だ。父親役にはリカルド・ダリン。『ペーパー・ハウス』のデンベルも出演。

352
ユウキ

ユウキの感想・評価

2.0
ストーリーとか良かったはずなのに
特に何も残らなかった、、、
名無し

名無しの感想・評価

3.8
批評家たちからは悪く言われてたけど、自分はめっちゃ好き^^
あんまり深く言うとネタバレなるから言わんけど、なんか複雑な家庭の映画、サスペンス好きだなっ❕まさに題名通りの映画でした笑
ペネロペ様が安定に美しすぎてずっと泣いてる演技も素晴らしかったです❤️‍🔥❤️‍🔥んなことより、夫のハビエルさん本当に演技上手いな、レベチ
かす

かすの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

共同体が抱える表面化はしていないいくつもの問題点が、“些細な出来事”を契機に次々と浮き彫りになり、地獄のようなギスギスした空気が形成される流れはいかにもファルハディ的で満足できた。
これぞ同監督の真骨頂でもあるわけだけど、今作は他の作品に比べると事件の真相が少し弱かったような。

身内が犯人であることは早いうちから判明していたぶん意外性もなかったし、あの複雑な家庭内の人物関係をまざまざと見せつけられた後に犯行の動機が本当にお金だけですと言われてもイマイチ共感しにくい。
パコと娘の関係を利用したってだけで充分なのはわかるんだけど、身内の中で犯人を出すからには動機にももっと盛大に個人的な愛憎をぶつけてほしかったなー。

ペーパーハウスのデンバー役(ハイメ・ロレンテ)の方が出演しててちょっとだけテンション上がったからまあよしとします。
面白かった!
けど、登場人物が多くて混乱しそうになった笑

なんかピンとこないタイトルだなぁと思ってたけど、後半に向け、納得。

オープニングのみんな知り合い感とか、
結婚式の楽しそうな感じとかが後々効いてくる感じが好きだった!
AQUA

AQUAの感想・評価

3.8
アスガー・ファルハディ監督によるクライム・サスペンス。

妹の結婚式の為、子供二人と故郷のスペインに帰ってきたラウラ(ペネロペ・クルス)、幼馴染のパコ(ハビエル・バルデム)や妹、家族から親族と再会しいよいよ結婚式に、しかし披露宴が盛大に行われる中でラウラの娘イレーネは酒を飲んだ為頭痛を訴え先に部屋に戻り就寝する、突然の雨や停電に見舞われつつも盛り上がる披露宴だったが夜中も過ぎてお開きにしようとした矢先に、ラウラは娘がいるはずの部屋の鍵がかかっている事に気づく、異変を感じたラウラはパコの協力で部屋に入るがイレーネの姿はなく、ベッドの上には以前地元で起こった誘拐事件の新聞の切り抜きが散在していた。
必死になって探すラウラだったがやがて彼女の携帯電話に「娘はさらった、警察にばらしたら命はない」とメッセージが届くのであった・・・

もともとお転婆なイレーネ、果たして彼女の自作自演なのか?それとも本当に誘拐なのか?誘拐だとしたら犯人は一体誰なのか?
あらゆる人々に対して疑心暗鬼になっていくラウラ、それを支えようとするパコ、ラウラの夫は以前村の教会に大金の寄付をしていた実績があり、金持ちとみられていたが実は今は無職でしかも夫婦仲はだいぶ冷めていてと事態が進めば進むほど家族の秘密と本音がでてきて複雑な人間ドラマを形成していきます。
一応犯人はわかるのですが僕は当てられませんでした(笑)
パコ役のハビエル・バルデムはノーカントリーとかのインパクトが強すぎて胡散臭いんだよなぁ、でもそういう胡散臭さが逆にサスペンス性を上質なものに変えてくれますね

あと、ワイン飲みたくなりますので鑑賞の際はご準備を

映画.com参照
「別離」「セールスマン」でアカデミー外国語映画賞を2度受賞しているほか、カンヌやベルリンといった国際映画祭でも高い評価を受けているイランの名匠アスガー・ファルハディが、スペインの田舎町を舞台に全編スペイン語で撮り上げたミステリードラマ。主演をペネロペ・クルスとハビエル・バルデムが務め、実生活で夫婦の2人が共演した。アルゼンチンで夫と2人の子どもと暮らすラウラが、妹アナの結婚式に出席するため、故郷スペインの小さな村に子どもたちを連れて帰ってくる。地元でワイン農園を営む幼なじみのパコや家族と再会し、ともに喜ばしい日を迎えるラウラたちだったが、結婚式のアフターパーティのさなか、ラウラの娘イレーネが姿を消してしまう。やがて何者かから巨額の身代金を要求するメールが届き、イレーネが誘拐されたことが判明。それぞれが事件解決のために奔走するなかで、家族の間にも疑心暗鬼が広がり、長年に隠されていた秘密があらわになっていく。2018年・第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

2018年製作/133分/PG12/スペイン・フランス・イタリア合作
原題:Todos lo saben
配給:ロングライド
とぅん

とぅんの感想・評価

2.9

このレビューはネタバレを含みます

妹の結婚式のために、夫を置いて、10代の娘と幼い息子と一緒に故郷に帰ってきた主人公。
楽しい結婚式の最中、具合が悪くなって部屋で休んでいた娘が失踪し、すぐに主人公のスマホに「娘は誘拐した。身代金を寄越せ。」なるメッセージが届く•••ってサスペンス。

なかなか淡々と進んでいくのはヨーロッパ感だなぁと勝手に考えてたり、それ故にちょっと長いなぁとか思っていたりしてたけど、最後の方で犯人がわかってからやっと面白くなった感じ。

みんな知ってる「それ」っていうのが、誘拐された娘が、主人公と別れた男との子どもだったっていうことだったとわかって、非常に後味の悪い結末になっている。

まぁ面白かったかと言われるとそうでもないけど、スリリングな瞬間とかがちょいちょいあったのは良かったかな。
ってか、ペネロペ・クルスとハヴィエル・バルデムは夫婦なんだな。知らんかった。
cuto

cutoの感想・評価

3.0
「大昔の火曜サスペンス劇場か!」
とツッコミを入れたい映画。

主演の二人が好きなので観たけど、
映像もストーリー展開も結末も
全てありがちで、無駄に長い。

タイトルに関しても
「田舎ってそうらしいね〜」
くらいな感じで、意外性なし。

途中でどんでん返しがあるのよね?
後半から面白くなるのよね?
と期待して観続けたけど、
最後まで何もなかった🤣

30年くらい前に作られたなら、
宣伝文句にある「極上のサスペンス」
と言えたかもしれない。
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