レイプと復讐の話かと思ったら神話だった。たぶん私ひとりで盛り上がってるやつなのであんまりお勧めはしません。
ストーリー自体を取り出してしまえばありきたりかもしれない。だけどこの映画で見るべき点はストーリーとして語られないところにあるのだろうと私は思う。幾度となくあらわれるメタフォリックな虫へのクロースアップ、不穏を煽るサウンドデザイン、あるいは痛覚を刺激する人体破壊描写。その中でも、復習される男たちの組み合わせ-見て見ぬふりをする男、実行に移す男、被害を隠匿する男-の中に私は社会の縮図を見たような思いにもなってしまい、フェミニスティックな動機を嗅ぎ取ってもしまうのであった。
ていうか、いつの間にか構図が反転していたところに、最後の傷口への「挿入」って完全にメタファーっぽくないですか。気のせいかも。
