世の中に実際の犯罪を再現したフィクションは数々あれど、この作品はわりと珍しい手法を取っているんじゃないか。
2004年。ケンタッキー州の4人の学生が刺激欲しさで起こした、ヴィンテージ本強奪未遂事件を、既に刑期を終えた本人たちの振り返りインタビュー交えつつ進行する作品である。
ちなみにヴィンテージ本、現在の円安レートで約18億6千万円也
願いましても手に入らないなり。
さて、図書館からヴィンテージ盗っちゃえと思ったきっかけは学生さん特有の自分探し。揃った人材は学生的にはそこそこ優秀だったのに、計画段階からずさん。レザボア・ドッグスなんか観て参考にしてるし。
まあ事実、結果的に失敗してるんだけど、その後の本人らの苦悩の深さを見ていると、(例えば、図書館司書を押さえつけて後ろ手に縛り付け痛い思いをさせた、とか)一般人と犯罪行為との距離感て、そうだこれだよと膝を打ったね。
このところ世間を騒がせている飲食店複数経営してた夫婦を計画的に殺害した事件とか、やはり一般の感覚ではなし得ない。そこに至るまでのハードルが有りすぎて到達できない。
他人を押す←できない。他人をたたく←できない。他人を押し倒して縛る←無理。厳重に保管してあるものを盗む←むずかし過ぎ。
戦争だとて、平民に敵国相手をさせるための心理的枷をはずさせる訓練がそれなりに必要だ。
フィクションは楽しい、格好いい、なってみたい。そう思うが、やはり手を染めちゃダメだ。せいぜいあちら側の世界は見るだけで。
んで、今回実はバリー・コーガン観たさに観たものの、意外にも普通の役で驚いた😆
今年のMET GALAに参加したバリー・コーガンご覧になりましたか?テーマはThe Garden of Time
GQジャパンのリンクですが、お暇ならどうぞ。バリーらしい装いです。↓
https://www.gqjapan.jp/gallery/20240507-met-gala-2024-watches-detail-shots