マルカマーク

アメリカン・アニマルズのマルカマークのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
3.5
想像以上にドキュメンタリー色強め。
犯人4人のご本人登場までは想定できたが、まさか被害者のご本人まで出てくるとはね。
被害者ご本人はとても聡明な女性だった。

タイトルの出し方、音楽の使い方がめちゃくちゃかっこいいな。
1回目の決行が失敗したときの晴れ晴れした気分のシーンと、4人がFBIに捕まるシーンで流れていた曲が特に最高だった。エンドロールを確認したが字が小さくて誰の曲かわからずじまいだったが…。サントラが欲しくなった。

2回目の決行の途中までは、結局決行されないままで別の方向へ話が行くのかな(行ってもいいよ)の思っていたが……。
その後はひたすらに絶望、絶望、絶望………。
先述した逮捕シーンでの音楽のかかり方が、ホッと一息みたいな気持ちになった。

「華麗なる賭け」も、「オーシャンズ11」も、「レザボア・ドッグス」もフィクションなのに、これは真実。平凡な大学生達が1番ヤバイ奴らなことに、おぉ…と英雄視しそうになるが、犯罪で人生がより良い方向に行くわけない。そうでなきゃ困る。

どんなかっこいい映画になろうとも、犯人ご本人たちの現在の姿は、何だかくすんで見えた。

エンドロールで映った、オーデュボンの描く躍動感あふれる鳥達の鮮やかさが、余計に目を痛くした。