ロスアンゼルスの貧困地区に住むミリーは、自分の子だけでなく、服役中の親の子も引き取って育てていた。折しもロドニー・キング事件が起こり、貧しい黒人たちの間にフラストレーションが高まっていく。そして、加害者の四人の警官の無罪が決定した時、ついに暴動が起こる。ミリーとその家族も巻き込まれ、長い一夜が始まる…というお話。
ロドニー・キング事件については白人警官が悪いのは間違いないのだが、黒人社会の絶望的な貧困と無軌道さはどうにも手に負えないのだろう。この作品で描かれるミリーたちの生活ぶりを見ていると、超えられそうにない深い溝が感じられて暗い気分になる。ハル・ベリー、ダニエル・クレイグといった００７シリーズみたいなキャスティングなので、せっかくだからということで、それっぽいシーンが挿入されているが、違和感しかなかった。
