たく

書くが、ままのたくのレビュー・感想・評価

書くが、まま(2018年製作の映画)
3.5
人とのコミュニケーションに障害を抱える女子高生が自身の壁を乗り越えようとする話で、日常と化した学校でのイジメや先生の抱える現実が生々しかった。主演の中村守里は「アルプススタンドのはしの方」に出てたんだけど、メガネをかけていないせか気付かなかった。劇中に出てくるSWANKY DOGSは実在のバンドとのことで、本作は彼らのプロモーションビデオと言えなくもない。

人との会話が苦手なひなのは自分の気持ちをノートに書き連ねることで日々をやり過ごしてて、クラスに居場所のない彼女は保健室通いを始める。保健室の先生がひなのの良き理解者となって心が通じていくんだけど、この先生がある大人の事情を抱えてるんだよね。これが純粋なひなのにしてれば不潔って感じでいったん心が離れるんだけど、彼女が自分の言葉に向き合うためにある大胆な行動を取り、自身のわだかまりを乗り越えていく。

ひなのと先生の百合的な感じが良くて、ラストの展開は「おろかもの」を思い出した。この先生役の長谷川葉生がなかなかいい味出してて、相手の男教師のクズさを引き立ててたね。クラスのいじめっ子のリーダーが美人っていうのが典型的な演出だった。
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