マリリン・モンロー34歳のときの作品(死の2年前)。よい感じの年増感と色気がありますね。
有名人である主人公(イヴ・モンタン)がそっくりさんを装ってミュージカルに出演する設定はコメディとしては面白いです。でも、思いを寄せる女優(マリリン・モンロー)に正体を明かせずにジタバタする展開は平凡かな。
イヴ・モンタンは渋い歌声を披露しますが、マリリンの歌とダンスは素人っぽさが抜けず(そこが愛嬌があって良いのですけれど)、ミュージカルとしては見どころが薄いですね。ビング・クロスビーとジーン・ケリーのカメオ出演は楽しいですが。
女優としてのキャリアを模索していたマリリンも、死の直前においても結局最後まで「男に簡単に騙されてる、頭の弱いブロンド美女」を演じるほかなかったのは哀しいですね。
BSプレミアム「プレミアム・シネマ」にて。